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基本料金無料の新電力会社を3社比較
電力会社の電気代計算は一般的な計算式では基本料金に従量料金というのがあり、この計算式により電気代が計算されていましたが、電力自由化により新電力会社が急増。
中には基本料金を0円に設定し、完全に従量料金のみで電気代が計算される新電力会社も増えてきました。
そこで、代表的な基本料金0円の新電力3社について料金、特典、特徴を比較します。
基本料金無料で従量料金のみを電気代としている代表的な会社
- Looopでんき
- 楽天でんき
- 自然でんき(ソフトバンク)
電気料金計算式
電気料金の計算式は一般的に以下の計算式が使われますので、基本料金0円で従量料金のみの電気代というのはイメージがつきにくいですが、それぞれの計算式は以下のとおりです。
基本料金 + 従量料金単価 ✕ 電気使用量(kwh)
従量料金単価 ✕ 電気使用量(kwh)
基本料金があるかないかの違いです。
続いて、各電力供給エリアにおいて、既存大手電力会社の個人向け従量電灯プランと新電力3社それぞれの電気料金を比較して、一覧表にします。
基本料金0円プランの電気料金比較
基本料金0円の新電力3社の従量料金単価一覧がこちらです。
従量料金単価一覧
電気供給エリア | Looopでんき | 楽天でんき | 自然でんき |
北海道電力エリア | 29.5円 | 30円 | 31.57円 |
東北電力エリア | 26.4円 | 26.5円 | 27.5円 |
東京電力エリア | 26.4円 | 26.5円 | 26.48円 |
中部電力エリア | 26.4円 | 26.5円 | 27.5円 |
北陸電力エリア | 21.3円 | 22円 | 供給なし |
関西電力エリア | 22.4円 | 22.5円 | 23.42円 |
中国電力エリア | 24.4円 | 24.5円 | 25.46円 |
四国電力エリア | 24.4円 | 24.5円 | 25.46円 |
九州電力エリア | 23.4円 | 23.5円 | 24.44円 |
沖縄電力エリア | 供給なし | 27円 | 供給なし |
横並びにするとどこが安いかわかりやすいです。
地域で一番安い料金単価に赤マーカー引いてます。
地域ごとで1円~2円程度の差がありますが、全体的にはLooopでんきがどのエリアでも安い料金単価設定をしています。
電気料金計算の設定条件
契約アンペア数:40A
電気使用量:450kwh
※燃料調整費、再エネ賦課金は金額に含めません。
設定条件はいつもの設定条件を使います。
新電力会社3社の電気代一覧
電気供給エリア | Looopでんき | 楽天でんき | 自然でんき |
北海道電力エリア | 13,275円 | 13,500円 | 14,206円 |
東北電力エリア | 11,880円 | 11,925円 | 12,375円 |
東京電力エリア | 11,880円 | 11,925円 | 11,916円 |
中部電力エリア | 11,880円 | 11,925円 | 12,375円 |
北陸電力エリア | 9,585円 | 9,900円 | 供給なし |
関西電力エリア | 10,080円 | 10,125円 | 10,539円 |
中国電力エリア | 10,980円 | 11,025円 | 11,457円 |
四国電力エリア | 10,980円 | 11,025円 | 11,457円 |
九州電力エリア | 10,530円 | 10,575円 | 10,998円 |
沖縄電力エリア | 供給なし | 12,150円 | 供給なし |
従量料金のみなので、電気代の計算も楽にできます。
また、従量料金単価が一番安い新電力会社がそのまま安い新電力となっています。
各地域の大手電力会社の電気代一覧
表1
北海道電力 | 東北電力 | 東京電力 | 中部電力 | 北陸電力 | |
プラン名 | 従量電灯B | 従量電灯B | 従量電灯B | 従量電灯B | 従量電灯B |
基本料金(40A) | 1,364円 | 1,320円 | 1,144円 | 1,144円 | 968円 |
1段階 | 2,877.6円 | 2,229.6円 | 2,385円 | 2,528.4円 | 2,142円 |
2段階 | 4,843.2円 | 4,559.4円 | 4,766円 | 4,597.2円 | 3,913.2円 |
3段階 | 5,778.3円 | 4,392円 | 4,585円 | 4,273.5円 | 3,517.5円 |
従量電力料金小計 | 13,499円 | 11,181円 | 11,737円 | 11,399円 | 9,572円 |
合計 | 14,863円 | 12,501円 | 12,881円 | 12,543円 | 10,540円 |
表2
関西電力 | 中国電力 | 四国電力 | 九州電力 | 沖縄電力 | |
プラン名 | 従量電灯A | 従量電灯A | 従量電灯A | 従量電灯B | 従量電灯 |
基本料金(40A) | 0円 | 0円 | 0円 | 1,188円 | 0円 |
1段階 | 2,474.6円 | 2,520.3円 | 2,631.7円 | 2,095.2円 | 2,926.9円 |
2段階 | 4,644円 | 4,944.6円 | 4,858.2円 | 4,150.8円 | 5,128.2円 |
3段階 | 4,393.5円 | 4,438.5円 | 4,575円 | 3,909円 | 4,570.5円 |
従量電力料金小計 | 11,512円 | 11,903円 | 12,065円 | 10,155円 | 12,625円 |
合計 | 11,512円 | 11,903円 | 12,065円 | 11,343円 | 12,625円 |
各エリア大手電力会社の従量電灯プランを基準にして電気代を計算しています。
計算してわかりますが、エリアごとの電気料金の差額も想像以上にあり、東日本は比較的電気代が高い傾向で、西日本は電気代が低い傾向にあります。
エリア大手電力会社と新電力会社3社の料金比較
従量電灯 料金 |
Looopでんき | 楽天でんき | 自然でんき | 最安新電力との差額 | 削減割合 |
14,863円 | 13,275円 | 13,500円 | 14,206円 | ▲1,588円 | ▲10.7% |
12,501円 | 11,880円 | 11,925円 | 12,375円 | ▲621円 | ▲4.9% |
12,881円 | 11,880円 | 11,925円 | 11,916円 | ▲1,001円 | ▲7.7% |
12,543円 | 11,880円 | 11,925円 | 12,375円 | ▲663円 | ▲5.2% |
10,540円 | 9,585円 | 9,900円 | 供給なし | ▲955円 | ▲9.0% |
11,512円 | 10,080円 | 10,125円 | 10,539円 | ▲1,432円 | ▲12.4% |
11,903円 | 10,980円 | 11,025円 | 11,457円 | ▲923円 | ▲7.7% |
12,065円 | 10,980円 | 11,025円 | 11,457円 | ▲1,085円 | ▲9.0% |
11,343円 | 10,530円 | 10,575円 | 10,998円 | ▲813円 | ▲7.2% |
12,625円 | 供給なし | 12,150円 | 供給なし | ▲475円 | ▲3.8% |
大手電力の料金と新電力会社の最安プランの電気代を比較しています。
どの地域においても新電力が安くなることがわかります。
全国平均では月々の削減額955円、大手電力の電気代に対して削減割合は7.8%となりました。
どの新電力へ切り替えても電気代は安くなりますが、Looopでんきかエリアによっては楽天でんきを選択することで基本料金0円の新電力会社でも十分な電気代削減が達成できます。
それだけではない基本料金0円新電力のメリット
従量料金単価は電気使用量によらず一定
エリアごとにある大手電力会社の従量料金単価はほとんどの電力会社が300kwh超の料金単価を一番高い単価に設定しています。
一方で、基本料金0円新電力の従量料金単価はどれだけ利用しても最初の料金単価から変わりません。
この時、大手電力会社の一番高い従量料金単価よりも新電力会社の従量料金単価は低くなっていますので、電気使用量が450kwhよりもさらに増えた時どうなっていくでしょうか。
そうです、電力使用量が増えた場合も従量料金単価が低い方の電力会社がより安い電気代で利用できるので、電力使用量が多い家庭にも新電力は家計に優しいということになります。
これは、基本料金0円以外の新電力も同じで、従量料金単価を低く設定しているからこそ大手電力会社の料金プランよりも安い電気料金を実現することができるので、大手電力から新電力へ切り替える時には、ただ料金が安くなるかどうかというだけではなく、大手電力会社と比較して基本料金はいくら安いのか、従量料金単価はどれだけ安いのかということを見ていくだけでもある程度その新電力がどれだけメリットがあるかどうかを見極めることも出来ます。
電気料金の計算がシンプル
一般的な電気料金の計算は、基本料金に従量料金を追加して電気代を計算しますが、基本料金0円新電力はその電気代計算が実にシンプル。
新電力がどれだけ安くなるか計算したいけど、基本料金や段階別の従量料金単価の計算が面倒。
そんな声も珍しくありません。
電気代は身近な費用ですが、その計算方法がどうなっているかと詳しく領収書を見たことある人どれだけいるでしょうか。
私も電力自由化が始まってから電気代の領収書を細かく見るようになったくらいで、それまでは電気代の領収書は毎月電気代が高かった、安かったという感覚でしか目を通していませんでした。
ただ電気代を安くしたいという目的であれば、わざわざ新電力を一社ずつ電気代計算をするなんて、そんな時間もったいないですよね。
基本料金0円の新電力であれば、毎月の電気使用量に従量料金単価を掛け合わせるだけですから、実にシンプルにかつ簡単に電気代の計算ができます。
だから、現在契約している電力会社と切り替え予定の電力会社との電気代比較も簡単。
新電力ごとに特色のある特典
Looopでんきでは通常のおうちプランとは別に、太陽光発電システムを持っている方向けに、太陽光発電システムで発電した電力をLooopでんきに供給することを条件として従量料金単価を1円下げるソーラー割という料金システムを用意。
さらに、住宅用蓄電池をLooopでんきから購入した方には従量料金を3円下げた価格で提供するLooopでんち割プランも準備しています。
今後FIT価格の期限が迫っている家庭向けに一つの選択肢として利用できそうです。
楽天でんきでは、楽天ではおなじみの楽天スーパーポイントが電気代200円につき1ポイント付与される特典のほか、楽天でんきに申し込みをすることで楽天スーパーポイントが2,000ポイント付与されるキャンペーンも実施しています。
楽天らしい特典を用意してありますね。
自然でんきでは、その字のごとく、自然エネルギーにこだわった電力供給を行っています。
特別特典があるわけではありませんが、何よりも環境に優しい電力供給にこだわっているのが一番の特典です。
以上のように、大手電力では見られない、新電力独自の特典が新電力へ切り替える上で魅力の一つです。
まとめ
基本料金0円新電力3社の中ではLooopでんきがすべてのエリアで電気代が安くなりました。
続いて楽天でんきでは、唯一沖縄電力エリアにも電気供給を行っているのは目立ちます。
自然でんきについて、3社の中では1円から2円程度単価が高い設定となっていますが、なんといっても自然でんきにこだわっている部分は、最近の自然環境への注目度の高さから行くと評価が高いところといえます。
既存の大手電力と比較すると、どの新電力も電気代は安くなるので、料金だけではなくその新電力の取り組みや特典に注目して選択してみるのもおもしろいですね。
【楽天エナジー】